屋台裏ノート

OZMAFIA!! 感想・考察なぐり書き

「Regulus」カラミアの護るもの

カラミアさん人気投票1位おめでとうございます!

ソウは前回よりひとつあがったーおめでとう。

Character Song Vol.1 CARAMIA


2013年11月7日発売、カラミアさんのキャラソンを聞き返してぐだぐだ考えたなぐり書きです。キリエさんの歌詞と戦ってから数ヶ月。キャラソンシリーズVol.1に戻ります。今回も曲単体に注目したいのでドラマパートには触れていません。

言いたいことざっくり

 

  • 一日の時の流れとともに、フーカと過去と、自分の願いを凝縮して強くなる意志
  • カラミアさんはフーカさんのことめっちゃ好き
  • いまひとつ、わかりそうでわからない
  • もう愛としか言いようがない

全体が大きな志にあふれていて、再生する度に感激のようなものがこみ上げてなかなか冷静になれない。しっかり筋が通っている気がするのに考えても考えてもはっきり掴めないので、もうはっきりしないまま感想と考察です。キリエに挑んだ時のような考察はありません。ただただ溺れています。何かピンときたら追記します。
ボスは相談役より手強い!

 

>> 以下、OZMAFIA!! PC版、vita版のネタバレを含みます

 

曲の感想

キャラソンシリーズのトップバッター。カラミアさんの強さ、あたたかさにあふれた歌。
ピアノとギターが常に感情を煽ってくるメロディ。白シャツのカラミアさんが腕まくりしてアコギで熱唱してるイメージ。
歌詞はフーカに対する保護者としての思い、恋愛としての思いが入り混じっているような印象。
作詞のゆーますさん曰く初めての作詞で緊張したそう。
イントロ前の風の音は「風に立つライオン」って言葉だけ言っておきたい。

 

 ”Regulus”という星

しし座の心臓、一等星レグルス。
4つの星から成る、というのが旅の四人であり幹部とフーカの四人でもある。

昼のソレイユ、夜のレグルス

朝から始まり、昼から夜へと丁寧に時間が流れていく歌詞。
それに沿ってフーカとの距離、ドロシーの思い出が並び、最後にカラミアの意志へ。
昼の二人を照らすソレイユが沈むと代わりのように輝き出すレグルス。
太陽が出ている間フーカの話ばっかりなのは、フーカのいる世界がそれだけカラミアにとってあたたかいんだろうなという印象。太陽が沈み、かわりに世界を照らす者として目覚めていくカラミアの勇気、段々と強い愛強い意志になっていくグラデーションがたまらない。夜が明けて迎える「明日」が幻なんかじゃなく、確かなものであるようにと星に祈り、夜を護っているんだ……。

Way of Regulus

小径、煉瓦道、many ways to love you、way of Regulus
カラミアとフーカをつなぐさまざまな線が道として現れる。
その中で「愛し方はたくさんある」というのはカラミアのいろんな立場からフーカに向けられる思い。それをすべて抱きしめた言葉が「way of Regulus」。何かの言い回しなのかなと思ったけど見つけられなかった。言葉の印象は覇道、王道のようなパキっと堂々とした単語になりそうなイメージ。獅子の道とは愛をもって護ることと見つけたり、みたいなこと言いたくなるかっこよさがある。
いつも君を思って歌うし、毎晩祈ってるし、本当にフーカの事好きだね( 'ω')
人に対する優しさ、差し伸べる手の強さを持ったカラミア。フーカを見守る視線があたたかい。

毎晩祈る、という言葉がなんとなく意外に感じたのは願うより自分で行動するような人だからかな。
「See my way of Regulus」というのは願いを叶えて欲しいがための祈りというより、むしろ、星の向こうに感じるドロシーに見ていて欲しいという祈りなのかもしれない。

 

 フーカとドロシー

フーカとの距離

「後ろ姿を 指でなぞりこの胸に 秘め」=見守る保護者感
「君の眼差し 感じて 両手を伸ばし 掴むよ」=向き合う恋人感
基本的にこのふたつの間で揺れるのがカラミア。
ジャケット絵のグローブから出てる右手中指にある黄色の薔薇、花言葉は「父性、友情、献身、あなたを愛する」
ドロシーの魔法でライオンが人間になる時の理由は「こんな大きな爪を持ってたら、誰も抱きしめられない」
どちらも、さらにその間にあるいろんな思いも、フーカへの大切な気持ちであることに変わりはない。

ドロシーの記憶

曲の中盤で夕立から虹へ。
「近くて遠い影法師」はカラミアとフーカであり、もしかしたらフーカとドロシーでもあるかもしれない。
翠玉色はエメラルドの記憶。カラミアにとっておぼろげなドロシーは「虹」なんだなー。そして大きすぎる過去でもある。こぼれた記憶、失ったものの大きさをなんとなく自覚しているのが切ない。
「明日の幻」はドロシーといっしょに暮らす夢だったのかなと思うと、「キミと描いた夢の痕」というPC版のキャッチフレーズが思い出される。この辺ははっきりしないけど、色あせた星の眼差しは、この世界を見下ろすドロシーの眼差しなのかな。「彩られ熱帯びた」フーカの眼差しと、「色あせて朽ちかけた」ドロシーの眼差しが対になる。

ここは本編に寄せると、フーカを傷つけてしまった弱虫ライオンが復活したところにも思える。臆病になって世界の見え方が変わり、再びフーカをきっかけに勇気を取り戻す。

どちらにしても、報いるために奮い立つライオン、かっこいい……! 

 

キリエとの対比

比べると見えてくるものがあると思っての比較。

vita版とキャラソンのつながり

キリエ:アフターエピソードのWords are Worthはキャラソンの雨が降る外から帰ったところ、あるいは雨ふりつながり
カラミア:しし座は春の南の空の星座。vita版の追加シーン、カラミアに誘われて天体観測に向かう二人が見上げるのは南の空。そこにしし座が、レグルスがあったんじゃないかな。カラミアさんの眼鏡好き。

ドロシーに対する思い

キリエは「憧れ」を抱き、カラミアは「夢」を抱いた。
明らかなのは、キリエにとっては「褪せない記憶」でありカラミアにとっては大きすぎる過去、こぼれ落ちた幻だということ。これは本編そのままで、この差がとても切なくさせる。

曲の終わり、結論

ひとり頭の中で結論を出すキリエと、強く決意して願いを行動にかえるカラミア。キャラクターの違いが綺麗に浮かび上がる。
ずっと夜のキリエ、一日をかけるカラミア。どれくらい過去に囚われているのか、現在を生きている感覚の強弱が現れているように思える。

サントラ収録のカラミアさんソロ曲vivaceも、視聴した限りではさらにRegulusとWords are worthと比べたら面白そうだったのが楽しみ\( 'ω')/

 

いろいろ考えてみての感想

 

わからない!
キリエは本心を隠しつつ、そのヒントは多弁にばらまいてくれるからいくらでも推察できる。でもカラミアさんは気持ちを気持ちのままぶつけてくるような、言葉より先ににどーんと感情が伝わってくるようなコミュニケーションだった。
「なんて言えばいいのかわからないけど、愛だな!」って泣きそうになるような感覚。

歌詞の中で具体的にわからないのはやたら目を意識しているところ。フーカの視線、星の視線。本編にそういう描写があったっけなあ……?

しし座は太陽の星。太陽を星に当てはめてレグルスとするところがいかにもオズマフィアらしい。
「星に願わなくても」という本編のカラミアさんの姿勢はきっと、カラミアさん自身がレグルスという星を宿しているのだから、すでにその手に願いを叶える力を持っているんだよ。

「愛と呼ぶには幼すぎて」という序盤から、終盤の渾身の祈りはもう本当に愛としか言いようが無い。
歌い方にも本当に思いがこもっていて、どうしようもなく揺さぶられる。
カラミアの護りたいものは、フーカの、この世界の確かな明日であり、そのための確かな夜。
あたたかい虹、その前ぶれとしての雨、その雲を晴らすのは勇気。
カラミアさんの勇気は強い。その行動には確かに、旅の記憶が宿っている。
キャラソン全体のキャッチコピー「君と描いた、夢の先へ」はまさに、カラミアさんのかざす勇気が照らしている。
最初から勇気を発揮していたわけではなく、途中で自分の中にあるものに気付いたからこその願いと行動の力強さ。
弱さを知っているからこその強さ、優しさ、そんなカラミアさんに改めてため息が出る。

 

OZMAFIA!!のテーマに願いや幸せと犠牲というのがあって、物語は表と裏が両方あってこそ成り立つ。それはそれぞれのキャラクターの性質にも反映されていて、真相や過去が重く翳るキャラクターが生きるのは、カラミアさんがメインとして堂々と立っているからこそ。オズファミリーのボス、その強さを思い知らされるキャラソンでした。

 

 

OZMAFIA!! Character Song Vol.1 CARAMIA 「Regulus」
キャラソン巡り2 おわり 

 

余談

本当にわからないのと、聞いたら気持ちが高まってしまうのとで、今回はなぐり書きでした。
最初に挙げた「風に立つライオン」。さださんの曲とカラミアさんの祈りの深さ、強さ、行動に至る思いや世界を見渡す視点については、通じるものがあるかもしれない。

ここまで感動させといて、アフターエピソードのRegulusではフーカの願い事にうろたえるカラミアさんがとてもほほえましい。
「星にファイトーって応援してもらえたらいいなって」このフーカさんめっちゃかわいいから私も応援して。

 

おしまい ( 'ω')ノシ

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